FAQ (よくあるご質問)

日本ではメジャーなようであまりよく知られていない「キリスト教」ですが、よくあるご質問をまとめてみましたので参考にして下さい。

キリストって何?

 キリストは、「救い主」の称号です。メシアとも言います。イエス・キリストと言われますが、イエスは人の名前、キリストは救い主の称号なので、日本語の語順に直すと「キリスト・イエス」という感じです。「キリスト」はイエスの名字(姓)ではありません。ちなみにイエスは人の名前で、当時名字はまだありませんでした。「救い主」なので、誰かを何かから救ってくれるということですが、ごくごく簡単に言うとキリストは、「私たち人間を色々な苦しみや悪から救ってくださる方」ということです。

キリスト教とは?

 イエスはキリストであり神であるということを信じる宗教です。と言えば端的ですが・・・。イエスは、いわゆる「教祖様」ではありません。約2000年も昔、イエスという人がエルサレムというところで十字架につけられて命を奪われた後に、弟子たちがイエスとは何者か、またその出来事の本当の意味を知り、これを民衆に伝え、広め始めました。これがキリスト教としての始まりです。キリスト教は、この世を作られた創造主「父なる神」、イエス・キリストを「子なる神」、私たちと共にいて導いてくださる「聖霊」、この三つは同じ一つの神(唯一の神)なのだと考え、信仰の対象としています。これを「三位一体」という言葉で表します。キリスト教にもいろいろな宗派があり、それぞれ細かいところで違いはあるのですが、ここは一致するところです。また、よりどころとして「聖書」を用いること、もちろんイエス・キリストは救い主であり神であるということがキリスト教では大前提となり、教派・宗派を問わず一致するところです。

聖公会(せいこうかい)とは?

  当教会は聖公会(せいこうかい)という宗派(教派)に属しています。聖公会(Anglican Church, Episcopal Church)は、イギリスにおいてヘンリー8世の時代に、ローマ・カトリックから分離(1534年)し、エリザベスI世(1558?~1603)の時代にイギリスの国教会として確立されました。

  当時のローマ・カトリックの権威と統治に反抗した点では「プロテスタント(新教)」であり、信仰と伝承を堅く守るという点では「カトリック(旧教)」であります。現在の世界において、聖公会はカトリック教会とプロテスタント教会との架け橋教会・中道主義の教会としての立場を明確にしています。

ちなみに、イギリスの国教会なので、英国王室と同じキリスト教の宗派です。

信徒でないと教会には行けないのですか?

 そんなことはありません。信徒であろうとなかろうと全く問題ありませんので、どうぞ一度来てみてください。癒しを求める人、居場所を求める人、悩む人、悲しむ人、趣味のある人/ない人、友達の多い人/少ない人、老いも若きも全く関係ありません。いつもすべての人に教会の扉は開かれています!

聖書とは何ですか?

 旧約聖書と新約聖書を合わせて「聖書」と呼んでいます。旧約は、新約に対して従来の(古い)神様と人間の契約を意味します。対して新約は神様との新しい契約を意味します。もちろん書かれた年代も異なっていて、旧約聖書は、紀元前千年頃から紀元前百年代にかけて、新約聖書は、紀元五十年頃以降、二世紀ぐらいとされています。旧約聖書は、神による天地創造から始まり、イスラエル民族の歴史が描かれています。新約聖書は、イエスの生涯と教え、さらにその弟子たちの足跡や信仰を描いています。とっつきが悪い本の代名詞のような聖書ですが、その内容は示唆に富み、私たちの人生の道標(みちしるべ)となる、とても大切な本です。ちなみに、新約の「約」の字を「訳」と取り違えて、新しい翻訳の聖書と誤解されることがよくあります。

教会はじめてでも大丈夫ですか?

大歓迎です!まったく問題ありません!・・・とは言え、最初は少し敷居が高く感じられるかもしれません。しかし、そもそも教会はすべての人に扉を開くことになっているので、お気にされる必要は全くありません。礼拝の中心は日曜日の朝10:30からの「聖餐式(せいさんしき)」です。礼拝で使う式文や聖歌などは教会に備え付けのものを使います。祈祷書(きとうしょ)という式文に沿って進んで行きますので、特に難しいことはないと思いますが、式文のなかには日常では使わない言葉や唱和する箇所などもありますので、もしわからないことがあれば、司祭や信徒の方に遠慮なく聞いてみてください。

小さな子どもがいるのですが、一緒でもいいですか?

大丈夫です!こどもは宝物ですもの!とはいえ、お子様には聖餐式の時間は長く感じてしまうかもしれませんので、1階のホールや聖堂の中2階のお部屋を使って頂いても大丈夫です。

礼拝に参加費等の費用はかかりますか?

礼拝に参加するのに費用はかかりません。礼拝、聖餐式(せいさんしき)の中盤で献金(席上献金)を集める場面がありますが、もちろん献金は強制ではなく自由ですので、お気持ちにお任せいたします。また集める際も献金袋を用いるなどで配慮をしております。もし、わからないことがございましたら遠慮なく司祭にお尋ねください。

礼拝で注意することはありますか?

祈りを捧げる場であるので、良い時間を過ごして下さるのが一番だと思います。一つだけご考慮いただきたいのは「他の方のお祈りを妨げないようにご配慮下さい」ということだけです。